Logistics Pantry ~地域インフラとしての菜園設置型物流施設~

応募対象の概要

通常、閉鎖的な空間である物流施設の屋上に菜園を設置し、食・農の活動の場として地域に開く新しい物流施設のサービス。嫌悪施設のイメージを払拭し、地域の愛着を形成することで「避難施設」としての認知向上を実現する試みである。また、周囲の物流施設に本事例が波及することで、暗いイメージの工業地域が、緑で明るい地域に変換していく可能性を秘めている。

フェーズフリーな性質の概要およびアピールポイント

「食と農」の体験を介して、フラットな関係で共に「野菜をつくる・育む」楽しみと出会える屋上菜園は、物流施設に魅力を感じられない人達が、施設への愛着や新たな価値を見出すきっかけとなる。菜園を中心とした様々な体験ができる場やイベントなどを通して、地域住民が施設を訪れる機会や親しみを創出し、地域の慣れ親しんだ場所であるため、非常時に逃げ込める場所だと認知されるようになって、地域全体のレジリエンス向上にも貢献する。施設本体としては、SRC造・免震構造ほか強靭な構造を持っているため避難場所としての安心感が高く、防災備蓄も多く用意できる。さらに、屋上菜園で育てた野菜は、非常食の供給をサポートできる。

日常時 Logistics Pantry(日常時)
  • 収穫された野菜を使ったイベントなどによる地域交流の活性化
  • 「身近な場所で必要だけ生産する」ことによ地産地消とフードロス低減
  • 地域の伝統野菜などを育てることによる文化継承、地域への愛着醸成
  • 緑が増えることによるCO2削減、環境保全
非常時 Logistics Pantry(非常時)
  • 「津波一時避難施設」および「帰宅困難者一時滞在施設」としての利用
  • 強靭な建物構造による安全・安心感
  • 受け入れ人数を多く確保できる。(倉庫1フロア5000~10000坪)
  • 防災備蓄の大容量保管と菜園野菜での食糧供給