応募対象の概要
本提案は、観光地・鎌倉を訪れる人々に向けた、フェーズフリーなお土産としてのTシャツと傘の提案です。日常時は「グラフィカルな観光ガイド」として、非常時は「津波避難マップ」として活用できます。デジタル端末の途絶時でも、自らの身体で方角と現在地を直感的に把握できる仕掛けを施し、避難行動を支援します。
フェーズフリーな性質の概要およびアピールポイント
平時は「身にまとう観光ガイド」として新しい街歩き体験を提供するとともに、災害リスクや避難場所を認識するきっかけを生みます。地震発生時には観光地をランドマークとした津波避難マップとなり、避難を支援します。通信障害下の被災初期においても、本案は「身体と共にある情報」という信頼性を提供します。ウェア自体が大きな情報媒体となることで、周囲の人と同時に覗き込みやすく、互助的な避難行動も促します。Tシャツには着用者から正位置で読める「上下反転マップ」と、その動作を快適にする「サイドスリット」を採用、傘は「北方向を示す赤い骨組みとハンドルの方位磁石」により、直感的に地図の向きを合わせられる仕様としています。
カテゴリ
被害のレベル
プロブレムの種類
活用タイミング
汎用性評価66 /100点
観光名所や地域の見どころをデザインに取り入れたTシャツや傘として、街歩きを楽しみながら地域の魅力や地理への理解を深められるため、日常時の「Where」と「Why」で評価された。また、地震発生時にはグラフィカルなデザインが津波避難マップとして機能し、通信障害下でも現在地や避難方向を直感的に把握できることから、非常時の「When」と「Why」で高く評価された。さらに、使用者が「動く情報掲示板」となり、周囲と避難情報を共有しながら互いに助け合えることが、非常時の「Who」で評価を高めている。
有効性評価72 /100点
観光名所や地域情報をデザインに取り入れたTシャツや傘が、街歩きをより楽しく快適なものとし、地域への理解を深めることから、「日常時のQOL影響能力」で評価された。また、通信障害下でも津波避難マップとして機能し、現在地や避難方向を直感的に把握できるため、「非常時のQOL影響能力」で高く評価されている。さらに、上下反転マップ、方位磁石などの工夫は、「機能面デザイン」に加え、「災害想起」と「新規創生」「価値共有」の評価も高めている。
総評
一般的な観光土産グッズと比較して、Tシャツや傘を「身にまとう観光ガイド」として活用しながら、災害時には津波避難マップへと転換できることが特徴である。通信障害下でも、観光地をランドマークとして現在地や避難方向を把握できるため、「有効性」で評価された。また、上下反転マップやサイドスリット、方位磁石などの工夫により、直感的に地図を確認できるだけでなく、周囲と情報を共有しながら互いに避難を支援できることが、「汎用性」の評価を高めている。
受賞者コメント
「避難マップになるご当地お土産」は、いつもは観光ガイドになるグラフィカルなプリントTシャツや傘が、もしもは避難マップになるというフェーズフリーな提案である。日常ではファッション要素として楽しめるグラフィカルな表記は、避難サインや漢字の意味がわからない子どもからインバウンドの旅行者まで幅広くをサポートする。マップは、着用者・使用者が見る方向に合わせてプリントされており、土地勘がなくとも自分の現在位置を中心に、方角や目的地を直感的に理解できる。今後はぜひ、各地のおみやげ品として実現していきたい。
受賞者プロフィール
265Lab. 阿部 真歩 島ノ江 史菜 池谷 朋晃 田中 聡一郎(東京都立大学 インダストリアルアート学科) 







