水循環型手洗いスタンド 『WOSH』

応募対象の概要

上下水道に依存することなく、少量の水と電気さえあればどこにでも設置可能な水循環型手洗いスタンドです。排水を98%以上再生・循環利用でき、20Lの水で約500回の手洗いを可能にします。さらに独自の水処理自律制御技術により、水質・システムを常時監視・管理することで常に安全安心な水質を保ちます。

フェーズフリーな性質の概要およびアピールポイント

日常時においては、商業施設や飲食店、屋外フェスなど、さまざまなシーンでの手洗い場所として活用実績があります。配管工事をすることなく水利用を可能にするため、上下水道の有無を考慮せずどんな場所にも設置いただけます。
また、手を洗う間のたった30秒で完了する、スマートフォン除菌機能も搭載しており、手の清潔・スマートフォンの清潔を保つことが可能です。非常時においては、災害による断水状況下での水利用を実現します。WOTAはこれまでさまざまな災害現場で支援を行っており、1月1日に発生した令和6年能登半島地震においても「WOSH」約200台を避難所や病院・介護施設等に提供し、衛生支援をおこないました。
日常時 水循環型手洗いスタンド『WOSH』(日常時)
日常時は主に、感染症対策や食事前後、トイレ利用後の手洗いの場として利用いただけます。飲食店や商業施設、子供の遊び場、 オフィスから医療現場まで、安心して過ごせる空間を実現します。
どんな場所にも馴染む、ドラム缶をアップサイクルした、シンプルでスタイリッシュなデザインも特徴のひとつです。
非常時 水循環型手洗いスタンド『WOSH』(非常時)
災害発生による断水状況下において、「トイレ利用後・食事前後に手を洗えない」といったストレスの解消としてだけでなく、病院や介護施設等、衛生管理が非常に重要な場所で価値を提供します。さらに、避難者だけでなく、がれき撤去など復旧作業に従事している「エッセンシャルワーカー」の衛生支援としても活躍しています。
カテゴリ
C
被害のレベル
03
プロブレムの種類
活用タイミング
汎用性評価
81 /100点
汎用性

上下水道の有無を考慮せず配管工事なしで、どんな場所にも設置して手洗いができるため、日常時の「Where」と「Why」で非常に高く評価された。また、断水による影響がなく、少量の水を循環して利用できるため、非常時の「Where」で高い評価を得た。災害発生後には、感染症対策や復旧作業で手洗いが重要となることから、非常時の「Why」で最も評価が高かった。独自の水処理技術と水質管理システムで、常に安全安心な水質を保てるため、日常時と非常時の「When」でも評価された。

有効性評価
75 /100点
有効性

避難所となる公共施設などで、少量の水を循環して手洗いができるため、「非常時のQOL影響能力」が特に高く評価されている。独自の水処理技術により20Lで500回手洗いができ、水質を保ちながら排水を減らせるため、「機能面デザイン」でも評価が高い。さらに、どのような空間にも馴染むシンプルな外観で、「情緒面デザイン」の評価を高めている。配管設備による水の供給を伴わない循環システムの発明とも言え、「新規創生」と「価値共有」での評価が非常に高い。

総評

一般的な給排水設備と比較して、配管工事なしで自由に設置することができ、断水による影響もなく、いつでも手洗いができることが最大のメリットである。少量の水を循環して利用でき、水質を保ちながら排水を減らせること、機能と外観のデザイン、普及性も「有効性」の評価を高めている。場所を選ばず手洗いを可能にし、スマートフォンの除菌機能も加え、節水や衛生面で幅広く日常時と非常時の課題解決につなげている点が「汎用性」で高く評価されている。

http://水循環型手洗いスタンド『WOSH』(総評)
受賞者コメント
「WOSH」は上下水道に依存せず、排水を98%以上再利用する水循環型の手洗いスタンド。少量の水と電気で設置でき、災害断水時にも使用可能。令和6年能登半島地震では「WOSH」約200台と、本システムと同様の技術を用いた水循環型シャワー「WOTA BOX」約100台を配備。断水が長期化した避難所の約84%をカバーし、9月現在も支援を継続している。「WOSH」は日常時の利用シーンも幅広く、商業施設・子どもの遊び場・オフィス・屋外イベントなど様々なシーンで活用いただいている。
水循環型手洗いスタンド『WOSH』(受賞者ロゴ)
受賞者プロフィール
WOTA株式会社